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    赤松石幢 一基 (S42.4.11 別府市指定 重要文化財)

 

  本瞳は、別府−府内(現大分市)を結ぶ旧府内城跡にそい、赤松松音寺(臨済宗海寶山崇福寺来)の南方約100メートル、小丘上にあり、総高2.29メートルで、基壇・台座・幢身・中台・龕部・宝珠共に完備し、幢身には、
 

   奉造立六地蔵一体
   右意趣者、帰元松紹鉄禅定門也
        依此善根功徳至安楽之地者也
         建立施主 松尾但馬入道宗円信男
              月秋妙桂信女
         帰一、□□童女、幻光童女  幽霊
         于時 天正九年 辛巳 八月古日 施主謹立
 

と記されており、その上部に、キリーク(弥陀)・アク(不空成就)・ウーン(阿悶)・タラーク(宝生)の四怖が刻まれ、笠の軒裏には径の彫刻があり、重制石撞で、底は八部に分かれ、六地蔵ならびに二王の陽刻がある。
 なお、附近には、天正三年(1575)無縫塔・弘治三年(1557)無縫塔・貞和二年(1346)宝塔などをはじめ、臨済禅松音寺佛・石造佛群・遠島八名の碑・銭がめ石、府内道の道しるべなど注目すべき文化財が多い。
 なお、この石幢は、故日名子太郎・福田紫城・兼子鎮雄の先学によって調査され、昭和8年板『別府市誌』に収録されてから、人々の注目するところとなり、昭和36年9月、市指定の重要文化財となる。 
        (以上、安部巌手書き原稿、内、前半部は『別府市の文化財』(S58発行)に掲載)
         
所 在
別府市 大字浜脇字赤松塔ノ本