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  雲泉寺温泉 (Unsenjionsen)

 

 

● 場 所 
別府市  原町二組(元朝見村-別府村)。浴場は朝見川左岸、流川通り一六町目の南側石段を下ったところにある。

● 歴 史
原町地区住民が入浴する共同浴場。創設に当っては、大野彰一氏の地域発展に対する意欲と町民有志の協力があった。
開設当時の泉源は、現温泉プール付近にあり、配湯管が川底を通っていたので低い位置に浴場をつくらねばならなかった。
浴場ができてから一時期、青年団にその経営をまかせたことがあったため「青年の湯」とも呼ばれていた。
今の浴場は一の出泉源から給湯を受けており、適温であるため町民の利用するものが多い。浴場入口には、薬師を祀る石殿がある。「雲泉寺温泉」と言うのは、この付近一帯を「雲泉寺」と呼び、また大野彰一氏宅の裏に雲泉寺があることから寺院名にちなんで名付けたものである。

(参考)
雲泉寺   原町6(大字別府3508−3623)にある。
臨済宗妙心寺派の海賓山崇福寺末で、本尊は薬師如来座像で脇立神は愛宕将軍地蔵である。
寺院はいま無住の廃寺で本堂・庫裡などはないが、薬師堂と石造遺物が残されている。
石造遺物の中には

  「當寺開山塔、明和五子天二月十四日」

と記した開山塔がある。この開山塔は、大野家の四代彦兵衛の家抱となり本尊に奉任した僧鉄觜の墓であるという。
とすると、雲泉寺の開山はそれ以前ということになる。